CBA FAQの翻訳をするブログ

CBA FAQをひたすら訳します

7.2011年の交渉はどうなったのですか?また、2016年に交渉がスムーズに進んだのは何故ですか?

2005年のCBAでは、選手にBRIの57%を保証していました(質問番号12番参照)。

 

経費の高騰、2007年から2008年にかけての景気後退による収入の伸び悩みなどが重なり、2009年から2010年にかけて30チーム中22チームが赤字となり、合計で370Mの損失を出したと言われています。

 

その結果、オーナーはリーグの経済システムを完全にリセットすることを求めました。一方、選手側は、損失の大きさをめぐって意見が対立し、リーグの問題は経営改善と収益分配によって解決できると主張しました。


その結果、2005年のCBAが2011年7月に期限切れを迎えたとき、両者は合意に達することができませんでした。

 

リーグはロックアウトを実施し、選手たちは全国労働関係委員会(NLRB)に複数の不当労働行為を申し立て、組合の利益放棄(質問番号118番を参照)と集団訴訟を起こし、何人かの選手は海外でプレーするために契約を結び(ロックアウト終了時に海外の契約がNBAに復帰できるものであれば、海外でのプレーを許可するLetter of Clearanceを受け取ることができた)、プレシーズン全試合とレギュラーシーズンの最初の16試合がキャンセルされました。

 

最終的には、2011年12月初旬に両者が新しいCBAを批准し、2011年のクリスマスに66試合の2011-12シーズンが開幕しました。


2011年のCBAは2020-21シーズンまで有効でしたが、2016-17シーズンの終了時に契約を終了できる相互のオプトアウトがありました。

 

両者は2016年12月に新しいCBAの条件に合意し、2011年のCBAに取って代わり、2017年7月1日に発効しました。


2016年の交渉が比較的容易だったのは、2011年のCBAでの変更により財政状態が改善されたこと、2016年からの新たな全米テレビ契約による収入の流入、景気の回復、フランチャイズ価値の高騰、NBAコミッショナーがデビッド・スターン氏からアダム・シルバー氏に、NBPA事務局長がビリー・ハンター氏からミシェル・ロバーツ氏に交代し、リーグと組合の両方で新しいリーダーシップが発揮されたことなど、多くの要因が関係しています。