CBA FAQの翻訳をするブログ

CBA FAQをひたすら訳します

12.サラリーキャップは毎年どのように設定されていますか?

サラリーキャップは、次のシーズンのバスケットボール関連収入(BRI)と収益の予測額に基づいて算出されます。

予想BRIは、リーグと選手会の間の交渉で決定します。
毎年、両者はその金額について合意をするためにミーティングを開きます。

前シーズン終了時(6月30日)までに合意できない場合は、代わりに国内放映権の設定額(事前に決定される)に、前シーズンのBRI(国内放映権以外)の104.5%を足した数値を使用します。

サラリーキャップの計算は、予想BRIの44.74%を取り、予想される収益を差し引いて、リーグのチーム数で割ります*1

そして、その結果に対して次のような調整を行います。

  • 前シーズンにリーグが選手に十分な報酬を支払っていなかった場合、つまり、保証をするために選手に追加で払わなければならなかった場合、不足分をリーグのチーム数で割ったものをキャップに加えます。
    例えば、2015-16年には130.9Mの不足があったため、2016-17シーズンのサラリーキャップには4.36Mが追加されました。
  • 前シーズンに選手が保証された取り分よりも多く(エスクロー前に)支払われていて、リーグがエスクロー制度で取り戻せる額を超えそうになっている場合は、ブレーキをかけるためにキャップ(およびタックスライン)を下げることがあります(詳しくは質問番号17番を参照)。

2017年のCBAでの各シーズンのサラリーキャップ額は以下の通りです。

2017-18:99.093M

2018-19:101.869M

2019-20:109.140M

2020-21:109.140M*2

 

サラリーキャップは毎年7月1日、ジュライ・モラトリアム(質問番号105番参照)の開始時に調整されます。

 

 

*1:NBAのチーム数(現在30チーム)で割った計算には、リーグに参加して2シーズン以内のエクスパンションチームは含まない

*2:COVID-19により2020-21シーズンのサラリーキャップは2019-20シーズンの109.140Mに設定され、計算式は使用されなかった。またリーグと選手会は現行CBAの残りの期間、サラリーキャップを毎シーズン最低3%、最高10%上昇させることで合意した。